うきは市吉井町の白壁周辺を”筑後よしい案内人”と散策してきた

こんにちわ☀ 福岡県に在住の真美子(@Mamiko_Izumi)です!

先日、前職のお仕事の一環でうきは市吉井町の散策に行ってきました。

この日はボランティアの『筑後よしい案内人』の方も一緒で、吉井町の歴史などについてたくさんの面白いお話を伺いました。

うきは市観光協会 土蔵(くら)


まず、私たちが案内人さんと出会ったのは、以前酒蔵だった建物を利用してオープンしている『うきは市観光協会』通称土蔵(くら)です。

ここで合流し、まずは土蔵のお話やかつては周辺一体に造り酒屋が多かったことなどのお話を伺いました。

つい半世紀ほど前までは、菜種油から抽出する油屋さんも、土蔵のすぐ近くにあったそうです。

吉井町の名前の由来

吉井町に半年住んでいた私ですが、町名の由来までは知りませんでした。

町内には多くの水路が現在も残っています。

かつてはこの水路で洗濯したり、食べ物や食器を洗ったりもしていたそうです。

うきは市は現在も上水が通っておらず、どのお家も井戸水で生活しています。(2018年10月現在)

井戸水が生活に使えるということは、水が綺麗ということ。

吉井町の”井”は井戸や水を表し、”吉”は良いことを表しています。

おみくじなんかでも、吉(きち)は良い意味ですよね!

つまり「水が綺麗な町」「水が良質な町」という意味で、吉井町と名付けられたそうです。

水神社


生命に必要不可欠なものの一つが水。

昔はうきは市一帯も筑後川の氾濫被害に遭ったり、恩恵を受けたりと、川やお水と一緒に生活してきた名残は今でも見ることができます。

うきは市内のあちこちに水神社が存在していたそうで、今回案内してもらった水神社はかつて水車小屋があった場所でした。

人々は水車を利用し、小麦粉を作って麺の製造をはじめたり、米を挽いて酒を造ったり、櫨の実を潰して和ろうそくを作ったりして生計を立てていたそうです。

現在もうきは市は九州三大麺処の一つとして、知る人には知られています。

長尾製麺所

案内された水神社のすぐ表には、老舗の麺工場 「長尾製麺所」さんがあります。

現在も昔から使われている半手動の機械を使っていたり、油を使わずに麺を製造されたりと、独自にこだわった製法で作られている麺屋さんです。

私はここの麺の大ファンで、冬季限定販売の長うどんがお気に入り!

通年製造&販売されている商品だと如水がお勧めです(^^)

毎週日曜日は、社長さん自らが麺を茹でて提供するうどん屋 「井戸」がオープン。

毎回待ちがでるほどの人気店です!

昔の家の作り

吉井の町を歩くと、奥に縦長く伸びている長方形の古いお家を見かけます。

これは江戸だか明治か大正時代だか、その辺りの頃の税金が関係しているそうな。

当時は間口の大きさによって、税金の支払い額が変化していたそうです。

間口が広いほど税金は高くなります。

なので、人々は間口を狭くして、その代わり奥に家を伸ばしたのだそう。

奥行きはどんだけ広く取っても、間口が小さければ税金は安かったんですね〜^^;

SLが走っていた筑後軌道


うきは市のメインストリートである国道210号線。

昭和初期まで、久留米〜日田を結ぶ筑後軌道が走っていました。

しかしその速度は、子どもが走っても追いつけるほどの遅さだったとか((笑

国道沿いには現在も白壁の家々が残るので、もし現在列車を走らせても風情があると思います。

白壁通りの散策


白壁通りは、うきは市の観光メインストリートです。

カフェやパン屋さん、雑貨屋さんなどが軒を連ねます。

漆喰の家々


白い壁は漆喰が塗られており、屋根には瓦、扉は鉄製といったとても頑丈なお家が目に入ってきます。

これはかつて、家事が多かった時代に家が焼けないように工夫されたのでした。

しかしこんなことができるのはお金持ちだけ。

製粉業などでお金持ちが多かった吉井町だからこそ、火事を防ぐお家を建てることができたのですね。

戦時中は白壁を炭で黒く塗り、敵機から空爆されないよう対策していたそうです。

町を歩くと黒ずみが残るお家も多々ありました。

築100年は軽く超えていると思われる白壁通りのお家には、現在も住んであるところが多いです。

都会では見ることができない、立派なお家がたくさん!

市からの補助金は出るそうですが、メンテナンス大変そうだなぁと思います^^;

鏝絵(こてえ)


白壁のお家の壁に、漆喰で浮き彫りにされた絵や文字が時々現れます。

これは鏝絵(こてえ)と言い、富の象徴を表したり、家紋を描いたり、鶴や亀などを描いて長寿を願ったりする意味が込められています。

カッパ物語


隣の久留米市田主丸町からうきは市吉井町にかけて、カッパ伝説があるようです。

田主丸町も吉井町も他の地域より多く、水と関わりがあるからでしょうか。

中国からやってきたカッパは熊本に到着しましたが、加藤清正に負けて筑後地方へ逃げて来たのだとか。

吉井町にいたカッパには毛が生えていて、茶色だったそうですよ^^

居蔵の館(いぐらのやかた)

2時間の散策のゴールは居蔵の館。

こちらも大正時代まで使われていた建物で、入り口の土間に入るととても大きな神棚が迎えてくれます。

近くにある鏡田屋敷(かがみだやしき)には女性スタッフが常駐しており、いろいろ説明してくれます。

個人的には鏡田屋敷に行って説明を聞いたあと、居蔵の館に行かれることをお勧めします。

どちらも入場無料。

毎週月曜日が休館日ですが、祝日は開館しており、翌日火曜日がお休みとなっています。

筑後よしい案内人の予約方法


吉井町に遊びに来られる際は、ぜひお願いしてみてはいかがでしょうか?

事前予約制となっています。

事務局である、うきは市観光協会(0943-76-3980)までご連絡お願いします。

「個人・団体は問いません」とサイトに書いてあります。

観光ガイド「筑後よしい案内人」ページ

いかがでしたか?


案内人さんが分かりやすく、面白く、一生懸命説明してくださいました!

また、今回はいつもの経路を少しアレンジして案内してくださいました。

歴史好きにはたまらない、豆知識も多く含んだ筑後よしい案内人との吉井町散策。

皆さんも利用されてみてはいかがでしょうか??